性的マイノリティサポートハンドブック(医療編/観光サービス編)

制作の話

福永あずさ 取材・執筆・コピー制作

福岡市は、LGBTなど性的マイノリティへの理解を進める取り組みがさかんです。熊本市でも2019年4月に「パートナーシップ宣誓制度」をスタートし、8月に初めて制度が利用されました。「性のあり方は人それぞれ」。そんなことを考えるきっかけになってほしいガイドブックの制作チームに加わりました。

「自分の好きな人に好きだといえない世界」は健全ではないという思いから、執筆をスタートしました。LGBTの勉強をして、実際にお話も聞かせていただいて、とはいえ。「もはやみんなが多様性と言い出したら、それって多様性なのだろうか?」などと考え始めると、なかなか筆がすすまなかったり。「女性限定サービス」「レディースデー」「カップル割引」いままで普通に目にしていた何気ないフレーズやサービスが、すごく気になりだしたり。私たちは「LGBTに出会ったことがない」と思っているだけで、「言えないから見えないだけだ」ということや、さまざまな事実も知りました。月の満ち欠けのように揺らぐ、気持ちの変化と向き合いながら、デザイナーさんチームと一緒に完成させました。

このハンドブックは「医療機関向け」「観光サービス向け」の2パターンあります。静かで小さなアクションかもしれないけど、これを市のガイドラインとして発行するというのは勇気であり、決意だと思いました。大きな声より、小さな声を、そっと集めるような仕事にこれからも関わっていきたいです。

参加キャスト