「オウンドメディア立ち上げました。シェアお願いします。」
ふいにSNSに流れるその投稿を見るたびに、
僕はちょっと胃が痛くなる。
【オウンドメディア】
オウンドメディアとは、自社発行の広報誌やパンフレット、インターネットの自社ウェブサイト・ブログなど、企業や組織自らが所有し、消費者に向けて発信する媒体を指す。「ペイドメディア」「アーンドメディア」と合わせて、企業マーケティングの核となる3つのメディアとして認識される媒体といえる。
世はオウンドメディア戦国時代。
大手もローカルも、はたまた個人でも。
群雄割拠のオウンドメディアが溢れている。
しかし!
そのほとんどは
「続かない」
いまや放置された多くのオウンドメディアが抜け殻になってネット上に虚しく漂っている。
僕もいくつかオウンドメディアの運営に携わってます。
このWHITEBASEもそう。
そして最近Touch your Qshu (略してタッキュー)という九州の情報を発信するというメディアの運営メンバーになりました。
毎月、15本の記事と10本近くの動画をアップするんですが
運営メンバーが毎月
「もぅマヂ無理。」
ってなりながら頑張ってます。
抜け殻にならないようにみんな必死だ。
佐賀の奇跡。EDITORS SAGA
みなさん。
「佐賀」って知ってますか?
ずいぶんまえにお笑い芸人の自虐歌で有名になりましたね。
2018年の県別魅力度ランキングは
「44位」
他の九州の県にも随分離されてしまっている県(福岡8位、長崎10位、鹿児島18位、宮崎20位、熊本21位、大分23位)
まぁこの魅力度つーのが誰目線なん?って気持ちはありますが。
先程話しましたが僕らはタッキューという九州を盛り上げるメディアを運営しています。
そのために九州中を回り回ってライターさんに会う旅をしました。
そんな中、一番、イケてる、オウンドメディアはこの44位の県にあった。
佐賀を編集するウェブマガジン「EDITORS SAGA」
https://editors-saga.jp/
スタイリッシュなデザイン、ユニークな企画、個性豊かな書き手。
そして記事の更新頻度。
こんな上質なオウンドメディアは九州中でも見たことがなかった。
それが佐賀にあるなんて(失礼)
僕らはEDITORS SAGAの編集長に会う機会に恵まれた。
きっとヒゲでおしゃれパーマで着こなしが難しい服着たオダギリジョーみたいな人が出て来るって思って緊張していた。
そこにはきれいなおねぇさんがいた。(となりは予習はるか)
正直こんな若い編集長がメディアを回してるなんて思っていなかった。
しかし、話を聞けば聞くほど、オウンドメディア戦国時代で
先陣に立ち、ボロボロになりながら突き進みつづけるかっこいい女性だった。
これは「WHITEBASE」に呼びたい!!!
今回のゲストはEDITORS SAGA中村 美由希さん
前置きが長くなりましたが。
今回のゲストはEDITORS SAGA中村 美由希さんです。
オウンドメディアの編集長として
立ち上げから運用まで、戦いながら身につけてきたノウハウや知識を語っていただきました!
中村さんの経歴はユニーク。
保育士→家具関係のお仕事→オウンドメディアの編集長
というキャリア
間違いなく日本に一人だけのキャリアパスです。
オウンドメディアのつくりかた
オウンドメディアを運用するにあたって一番の悩みは
「書き手不足」です。
いかに書き手を集めるか?
毎月たくさんの記事をアップするオウンドメディアにとって
とても難しい問題です。
EDITORS SAGAさんが上手なのが
プロのライターやブロガーだけではなく、
「素人さん」を上手に仲間に加えてる点です。
「ライターを集める」ではなく「ライターをつくる」という発想の転換を行うことにより
お笑い芸人も本屋の店長も巷のイケメンも書き手候補になるわけです。
それって、全ての人が書き手候補に広がるじゃん!!
しかーし!
全ての人を書き手にすることで「書き手不足」は解消されたかもしれませんが
問題は「記事の品質」です。
文章のプロではない人たちに無茶振りしても書けるわけありません。
そこで、重要なことが2つあります。
ひとつは
「企画」です。
編集部で書き手が書きやすいテーマを作り、フォーマットをある程度固めてしまえば書き手は喋るように書くことができます。
上記のようなユニークな企画をどんどん企画することも
オウンドメディアが継続するための重要な要素です。
もうひとつが
「編集力」
です。
通常「編集」というと
本や雑誌の内容を構成したりすることと思いがちですが
書き手の得意な分野を考えて、適切な企画の記事を書いてもらうことで
記事のクオリティを高めたり
ジャンルに偏りが生まれないようバランスをとったりするのも編集です。
そして、記事ひとつひとつをチェックし
校正し、時に編集長自ら再取材を行ったり
そういった、人が大変だなーとか
面倒くさいなーって思うような
泥臭い仕事もこなしつつ記事のクオリティを上げていき
オウンドメディアは成長していくのです。
EDITORS SAGAだからできることを伝える。
「お金持ちはもっとお金持ちになる」
これは、情報でも同じことが言えます。
「ネットで有名になった店はどんどん有名になる」
ネットは情報が指数関数的に増えていく傾向にあります。
有名な人は色んなメディアで取り上げられて口コミもどんどん増えて記事が溢れます。
しかし、一方でローカルの他のいい情報が埋もれてしまいがちです。
インスタ映えするスイーツや
流行りのパワースポットも
一過性のものです。
本当の地域の魅力は、もっともっと奥底にあって
掘り出さないと出てきません。
EDITORS SAGAはそこにチャレンジしています。
しかし、難しいのはそういった掘り出した情報を上手に料理しないと
「こっちが紹介したいだけ」の一方的な記事になります。
ユーザーが求めるシーズ(潜在的な需要)の琴線に引っかかるまで上手に編集する必要があります。
それって、すごく手間がかかるし
ほとんどお金にならないことです。
EDITORS SAGAは二年間、メディアを運営しています。
EDITORS SAGAが誕生する前と後で
佐賀の魅力は間違いなくネット上で広がっています。
ドカン!と目立てば都道府県の魅力度ランキングは上がるかもしれません。
でもそれは本当に地域の魅力とイコールではないと思います。
じわっと染み渡るような伝わりかた。
何年経っても思い出すような経験ができる場所を紹介する。
それが本当に魅力的なローカルメディアだと僕は思います。
故郷のこと熱心に語れる人がいる場所は魅力的に見える
自分の故郷いいところをどのくらい語れるか?
若いころは都会に憧れるかもしれません。
キラキラしてるしカッコいいし。
でも、ふと立ち止まって
客観的に自分の故郷を見ると
宝石のような魅力が詰まってることに気づきます。
僕は生まれも育ちも熊本です。
子供の頃は「阿蘇」に行っても遊ぶところなくて退屈だなーくらいにしか思ってませんでした。
大人になっても、特に好んで行くこともありませんでした。
でも、ふいにネット上で
海外からものすごく人気があり「熊本」よりも「阿蘇」の方が有名なくらい!という記事を見つけました。
長く近くにいると「空気」みたいな存在になってしまう故郷の魅力を再確認するために
EDITORS SAGAのようなメディアは県外だけじゃなく県内の人にもとても良いメディアです。
誰しもが自分の住んでいる地域に自信と愛を持てるようになれば
日本どこにいっても楽しい時代になります。
僕らもEDITORS SAGAに負けないように
WHITEBASEやタッキューを通じて魅力を伝えていきたいと思います!
中村さん忙しい中、本当にありがとうございました!
↓↓EDITORS SAGAのサイトも見てみてね!↓↓
https://editors-saga.jp/