#前デ熊本「僕が見つけた働き方。」

今回のゲストは、こんな感じのものをデザインしてきた…、

 

 

 

 

元任天堂で、現在は「前田デザイン室」というオンラインサロンを主宰されてたりもするグラフィックデザイナー/アートディレクターの前田高志さん!

 

 

◼︎前田 高志 -Maeda Takashi-

任天堂で14年半プロモーションに携わったのち独立しフリーランスに。幻冬舎・箕輪厚介氏のオンラインサロン「箕輪編集室」でのデザインワークや自身の「前田デザイン室」のデザインワークで注目を集める。2018年、前田デザイン室で作った雑誌『マエボン』を刊行。

株式会社NASU代表取締役/グラフィックデザイナー・アートディレクター/2001年任天堂入社。広告デザインや会社案内などに携わる。宣伝チームのデザインリーダーを務める。2016年父の認知症をきっかけに退職。/ロゴ・ブランディング・装丁・広告・販促・写真・イラストを駆使し、企業、個人事業まで幅広くデザインを手がける。/大阪芸術大学デザイン学科非常勤講師/専門学校HAL非常勤講師/箕輪編集室デザインチームリーダー/オンラインサロン「前田デザイン室」主宰/受賞歴:Art Directors Club、OneShow Design入賞、全国カタログポスター展経済産業省商務情報政策局長賞 他
https://twitter.com/DESIGN_NASU

 

 

 

前田さんのことは、オンラインサロン「箕輪編集室」の中で一方的に見てたのですが、特にこのイベントの告知を見てて「熊本に呼びたい!!!」って思ったんですよね。

 

 

事前に「こんな話するよー!」って投稿されてたんですが…、

・任天堂時代は挫折から始まった。先輩や同期が優秀すぎて…。ダメ社員としてスタート。そこからどう立ち直ったか。

・会社内で目立つ仕事をすると無責任な意見の集中砲火を浴びる。あることがきっかけで、これぞ!というスタンスを変えた。

・好き勝手やっていたはずなのに会社内でデザイナーとしての信用が溜まっていた。仕事への取り組み方がよかった。

・上司との関わり合い方。畳み力。上司は強烈な広げ人だった。クリエイターとしての仕事の畳み方。

・口ベタだからこその前田プレゼン術完全マニュアル。

・任天堂での仕事BESTとWORST。

・転職活動の失敗。老後みたいな生活を送ってしまう。お墓の土地も買う。どう立ち直ったか。そして、独立へ。

・フリーランススタート時の失敗から、ブランド価値を上げることを意識する。

・ブログをスタート(パンツ抜ぎはじめた)

・誰もやってない(できない)サービスにたどり着く。

・行動ができない人に一番いい方法を発見。そこから確実に変わっていった。

・Twitterを開始。Twitterが人生を変えた。

・幻冬舎・箕輪厚介さん、CORK佐渡島庸平さんたちにふれて知った大事なこと。

・デザインする上で一番大事にしてること

 

 

いや、これ、全部気になるでしょ。笑

 

この話を聞きたいなーと思って、イベント当日までSNSを通して見てました。

 

 

 

始まりは突然に。

そしたら、なんと、↑のイベントの終了後、こんなTweetが…、

 

 

はい、いつものパターンですね。

 

「地方行きたい」「講演行きたい」ってTweetした「熊本にぜひ!!」と、そっこーで連絡するスタイル。笑

 

そして、ずっとやりたいと思って頭の中に企画はあったので、すぐさま企画書を作って調整し、モデレーターをBRDIGE KUMAMOTOの佐藤さんにお願いすることもさっさと決めて、告知開始。

 

 

…と、これでいつもようにイベント告知や参加の声かけをして当日を迎えるのかと思いきや。

 

今回は派生して、いつもとちょっと違う流れが生まれます。笑

 

 

 

前田さんの来熊決定から1ヶ月後…、タイムラインにこんな投稿が流れてきました。

 

 

投稿したのは、関西を拠点として活動されてるデザイナー/クリエイティブディレクターの「上司ニシグチ」さん。

 

まだ面識はなかったんですが、上場企業で”会社員クリエイター”として働きつつも、個人で”ストーリージェニックな名刺”を作ったり、関西でクリエイターのコミュニティづくりをしてたりと、Twitterでバズを起こされてるのを一方的に拝見してた方。

 

 

 

例えば、ご自身の名刺がこんな感じだったり…、

 

 

これ、交換するときの会話のネタになるだけじゃなく、もらった人が「上司ニシグチさんの名刺もらえた!」ってTwitterに写真付きで投稿するまでがセットなので、販促ツールとしての効果がやばいですよね。あと、詰め込まれたコンテンツ量もすごい。笑

 

 

あと、「プロ無職」という唯一無二な肩書きのインフルエンサー るってぃさんの名刺を作られたときは、いろいろな意味をもたせた「無色」の名刺を作ったり。

 

 

という感じで、「ストーリージェニック」なクリエイティブを得意とされてるんですが、いつもは関西で開催されてるクリエイターの交流会を、11月に九州でもイベントをやると!!

 

 

お?

 

あれ?

 

前田さんが来るのも11月じゃね???…となるわけですよ。

 

しかも、上司ニシグチさんと今回のゲストのニシグチは面識があるのもTwitterで把握済み。

 

 

 

というわけで、もう予想がつかれてるかもしれませんが、これは行くしかない!!と。笑

 

 

 

※佐藤さんも、Tiwtterで前田さんやニシグチさんを見てて、会いたいと思ってたらしい。

 

 

 

そして、前田さんも反応。

 

 

こんな機会は逃しちゃダメだ!とばかりに、畳み掛ける私。笑

 

 

 

 

そして、決まったーーーーー!!!笑

 

ホントはいつも、イベントの主催とかゲストにいらっしゃる方々が、応援団として普通に参加側で来てくださることに。ゲストだけじゃなく、参加者席も豪華。笑

 

熊本よ、これがインターネットだ!!

 

 

 

僕が見つけた働き方。

そして、イベント当日。

会場は、九品寺のビジネスホテル「RESTERS BED&CO. 」のホール。

 

私はモデレーターには入らず、BRIDGE KUMAMOTOの佐藤さんに依頼。

私もいろいろ聞きたいことはあったんですが、今回は熊本のクリエイターの方に「働き方」について考えてもらえる場にしたかったんですが、私の視点や立場で話すのは違うだろうなと思ったんですよね。

 

ちゃんと自分で手を動かして作ってこられてて、実績もある方にお願いした方が「リアルな話」が出てくるはず。これは私の知り合いの範囲だと、BRIDGE KUMAMOTOのような団体を運営されてたり、グッドデザイン賞などいくつかのコンテスト等でも結果を出されてたりする佐藤さんしかいないな!と。

 

 

 

 

で、イベントは、最初から最後まで前田さんと佐藤さんの対談形式。

佐前田さんのポートフォリオを、任天堂時代、独立、オンラインサロンに参加し自分でも立ち上げ…と順を追って見せてもらいながら、これまでの経緯や考え方の変化を話していただきました。

 

特に、マリオやポケモンといった知名度抜群な任天堂のキャラクター関連の制作物が表示されると会場が沸いてましたね〜、沢山の参加者の方がスマホで写真撮ってました。笑

 

 

 

それでは、今回も私が気になった話題をいくつかピックアップして紹介させていただきます。

 

 

人のせいにしないこと。

任天堂で働くには「人のせいにしない」ことが大前提。人のせいにしてると、何も進まない。「説明が伝わらなかった」「案が通らなかった」と思っても、それは多分、伝え方が悪くて。デザインが通らなかったのは、デザインが良くなかったわけで。そこで最初は苦労した。人は変えることができないから「自分を変えよう」「仕事をおもしろくしよう」と思った。もともと口下手だから、説明で企画を通すということが苦手だった。だから、デザインの力でガンガン提案した。頼まれる前にデザインを作って見せてしまって、上の人達に納得してもらう。そうすればあとはOKみたいな状態を作るという風に。
仕事をおもしろくしようとすると、プラスアルファの労力がかかる。でも、なんとなくやってたら本当につまんないものになる。

 

「人のせいにしない」と、いろんなものを突破するために、言われる前に「ガンガン提案する」ってのは、私もそんな感じかもしれないなと思いました。結局、多責にしたら人になんか言ってるだけになるとか結局なにも前進しない無駄な時間を消費することにつながりやすいかな?と思っていて。もうさっさと自責として受け止めて改善した方がちょっとでも前進するんですよね。「停滞は後退」みたいな意識がなんかあって、停滞しそうな状態でも力はかけ続けてる手数は打ち続けて前進させないとダメ!みたいな感覚があります。これが良いのかはわかりまえせんが、私はそんな感じです。

 

 

アップデート主義。

オンラインサロン「箕輪編集室」で革命的だったのが「アップデート主義」という考え方。それまでぼくは「納品主義」だったから、100点満点のものを納品しておしまい。ましてやツイッターに流すのは、完成したモノじゃないといけないと思っていた。でも、箕輪さんの場合、「これどうですか?」と聞いた途端、気付いたらそのデザインをツイッターに上げていたりする。制作過程を見せると、周りを巻き込める。共犯になれる。いびつで不完全なものを、磨き上げていく感覚を共有する。前田デザイン室で作った雑誌「マエボン」も、アップデート主義で作った。作り上げるまでのストーリーも含めて、マエボン。そうすると、読者との間で強い絆が生まれる。

 

これって、すぐにリアクションを受けやすいSNSの普及だったり、制作物がデジタルなものによってきたりしたから出てきた考えなのかなー?とかも思うのですが、私も結構大事にしています。超、素案も素案の状態でSNSに発信してみて、リアクションを見てみる。コメントとかはなくとも”いいね”の数を見たりとか、いいねを押してくれた人にメッセージを送って聞いてみたりとかしながら、照準を絞ってアップデートしていく…みたいな。ただ、その意見を鵜呑みにしちゃいけないなーとは思っています。反応を見つつ、しっかり自分で分析することが大事なのかな?と。

 

 

120%の力で動き続けると、信頼が伝搬する。

前田デザイン室で、企画で1ヶ月、制作1ヶ月で「マエボン」って本を作った。100ページやるという覚悟だけは、最初に決めた。これって異常だけど、覚悟を決めると、そこに追いつこうとするから、120%の力が出せる。100%をさらけ出すと言ったけど、それプラス覚悟を決めることで、ちょっとだけ自分のハードルを上げる。ちょっと無理して120%くらいの自分になれた時、信頼は伝播する。Aさんから僕に対する信頼が、Bさんに伝播して、Cさんにも伝播していく。1人の人に信頼されると、こんなに広がる。

 

これは所謂「仕事が仕事を呼ぶ」みたいな話ではあると思うのですが。アップデート主義な動き方してると、余計に伝搬しやすくなる部分はあるのかなー?とも思います。もちろん結果が大事ですけど、それに至るプロセスによって人を巻き込める/動かせると、純粋に目に触れる機会も増えるのかなと。あと覚悟の部分って、プロセスを可視化してないとまわりには伝わりづらい感じはしますよね。でも、プロセスはいいから成果物だけでしっかり結果を出せ!という案件もあると思うので、ケースバイケースなのかな。

 

 

まとめ

まず、参加者のみなさんの感想はこんな感じ。

 

 

 

私、起業家とかプロデューサーよりな方のトークイベントばっかりやってきたので、デザイナーさんのイベントって初めてだったんですよね。

そんな中で、前田さんの話を聞いてて思ったのは、「仕事に遊びがある人なんだなー」ということでした。

 

仕事で遊べる、楽しむことができることも大事なことだし、制作物に遊び心を入れれるというか愛をもって遊べるって素敵だなーと。ただ、確固たる信念や覚悟、長年の蓄積された技術や引き出しみたいなものがベースにあるから、それがが生まれるのかもなーと。

 

私、苦手なんですよね、遊ぶこと/遊びを作るのが下手というか。。。

情報や企画の整理みたいなことばっかりやってるせいなのかもしれませんが、必要なのは「余裕」とかですかね?笑

 

と、そんな感じで、今回も皆様ありがとうございましたーーーーー!!

 

 

 

椿原ばっきー

熊本を拠点に活動する、フリーのプロモーターです。加速装置として、企業のPR、イベントの企画ディレクション、クラウドファンディングのサポートなどを担当しています。

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