GUEST#22 対対/tuiiさん

どうも!WHITEBASE校長ノダです!

 

今年のWHITEBASEはアクセル全開でお届けしております!

なんせコロナで長いこと開催できませんでしたから!

 

そして今回のゲストも激アツ!

 

佐賀を代表するデザインユニット対対/tuiiのお二人をお呼びすることができました!

 


 

tuiiさんは
2020年にスタートした佐賀を拠点とする田中淳(じゅん)さんと伊藤友紀(ゆき)さんによるデザインユニット。

以前WHITEBASEに登壇していただいた編集者の中村美由希さんとエンジニアの横尾直和さんが参加しチームとして活動されています。

 

また、九州ADCアワードにも審査員として参加されており、九州のクリエイティブを支えているお二人なんです。

 

 

 

 

ギリギリの大雨、なんとか開催。

 

開催当日。

引くほどの大雨が降り、このままでは開催できんかもしれん。。。。と一人焦っておりましたが

ギリギリになって何とか雨が落ち着いてtuiiさんが到着された時はホッとしました(笑)

今回のWHITEBASEではグラフィックデザイナー、ウェブデザイナー、カメラマンなど制作側の方々を中心にお声掛けさせていただきました!

大雨の中お集まりいただきありがとうございます!

 

 

 

 

tuiiさんのお話はまるで阿吽の呼吸。


定刻になり、はじまる講演。

話始めの緊張感の中、田中淳さんのゆっくりとした語り口で場の緊張が一気に和らいでいくのを感じました。

 

そしてとなりでしっかりと田中さんの話に相槌を打ちつつ補足やブレストのように話を展開していく伊藤さん。

 

まるで阿吽の呼吸のように二人の話は進んでいきました。

 

まず、最初に話していただいたことは

「デザイン制作でtuiiが大事にしていること」

興味深い話ばかりだったのですが、その中から一部を書かせていただきます。

 

tuiiさんのお仕事は小さな相談ごとからはじまり、じっくり話を聞いていくことで課題を発見しプロジェクトが広がっていくことが多いそうです。

時にヒアリング期間は一年近くになることもあるそうです(驚)


その中で「ことばにする」ことを非常に重要視しており、ヒアリング内容を詩にしたり小説にしたり絵本にしたりとお客様に伝わりやすい形で表現しお互い考えていることを共有するとのこと。

 

また、パッケージなどの仕事をする時は、まずコピー紙をつかって紙模型をつくるそうです。

フタの深さを少し変えてみたり、形を数ミリ変更したりと、時にバリエーションは200個を超えることも

 

そうして膨大なバリエーションをつくることで「主観性」から離れ、客観的な視点で制作物を俯瞰することができ、また一番弱いマテリアルであるコピー紙を使うことでパッケージの「脆弱性」を見つけることができるそうです。

 

今回グラフィックデザイナーの方を沢山お呼びしていたのでこの話はとても参考になったと思います!

 

また「便利の価値を考え直す」という話が個人的にとても興味深かったです。

大量生産で機械を使い効率化され、手間を省く現代のやり方に問いを持ち、

ただ、儲けるだけのやり方よりも「幸せなのか?」という軸で商品やサービスを考える。

 

企業の目的は利益の最大化かもしれませんが、利益を上げるためにサービスを解約しにくくしたり、恐怖心を煽って商品を買わせようとしたり、実際よりも内容量が多く見えるようなパッケージをつくったり

世の中には幸福度が下がるようなデザインがたくさんあふれています。

そしてこういったデザインは短期的には利益があがるかもしれませんが、

長期的に見た時にブランド価値は削られていくと思います。

 

tuiiさんのような思想を持ったデザイナーが増えることで、世の中がすこしでも幸せになれると感じました。

 

 

 

 

 

佐賀に新しいカルチャーをつくる。

この日、驚いたのが、

tuiiさんのデザイン事務所にとどまらない活動の多様さでした。

 


徳久ビルを丸一棟改装しtuiiさんのオフィスだけではなく

 



カフェや

 


本屋さん



おにぎり屋さんなど魅力的なお店が営業されています。

まさに命を吹き込まれたように再生し魅力的になった徳久ビル。

リノベーションの設計デザインもtuiiさんがされています。

 

その中でも僕がとても惹かれたのが

本屋さんの「tuiiBooks」です。

 

tuiiさんが経営されている本屋さんで

普通の本屋さんでは中々出会えない本に出会えます。

置いてある本はtuiiBooksのInstagramから書評とともに見ることができます。

https://www.instagram.com/tuii_books/

 



例えばInstagramで紹介されている、こちらの本。

広告という雑誌のバックナンバーなのですが、毎回実験的な本が出版されており一般的な本屋さんでは見かけることはほとんどありません。そもそもこの真っ赤な本もサイズが特殊すぎて取り扱う書店も少ないでしょう。

 


※小さいくせに辞書みたいに分厚い

 

その他も哲学や料理など分野を横断した選書は、

「売れる本」ではなくtuiiさんが「読んでよかった本」が並んでいます。

 

講演の中で、田中さんが

「ある意味、tuiiの資料室みたいな本屋です。」
といっていたのがとても記憶に残っています。
(僕もいつか本屋さんをしてみたい!)

 

 

 

 

 

Good Knowledge

本屋さんにとどまらず、tuiiさんはこの素敵なスペースを使ってGood Knowledgeというイベントを行っています。

 

Good Knowledgeは「よく知る、よく考える」をテーマにトークイベントや展示企画を行うイベントで毎回とても素敵なゲストが登壇されています。

 

 

 

 

場所をつくり、カルチャーをつくる。

普通なら日々のクライアントワークで精一杯になってしまうなか、

こうした活動ができるお二人を本当にすごいと思います。

 

きっとGood Knowledgeで人と人が繋がり、時に仕事が生まれたり新しい夢や目標が生まれたりすると思います。

 

興味がある方はtuii booksさんのInstagramでイベント情報を見れるのでチェックしてみてください!

https://www.instagram.com/tuii_books/

 

 

 

 

 

たくさんの方に影響をあたえたtuiiさんの講演

今回のtuiiさんの講演は僕も含めたくさんの集まった人たちに大きな影響を与えたと感じました。


デザインやクリエイティブのテクニカルな話やノウハウだけではなく、

クリエイターとしての「生き方や考え方」について多くの学びがありました。

 

制作の仕事をしていて直面する問題が

効率と非効率のジレンマだと感じることがあります。

 

テンプレート化、無駄の削減、最小限の打ち合わせ、リモート対応

など様々な仕組みやルールをつくることでより効率よく利益が出せるようになるかもしれません。

 

しかし、時に何時間もヒアリングしたり

チームで朝まで議論したり

何十種類もモックアップをつくったり

そしてこの日のように多様な考え方や生き方に触れることで、まわり道だから見える風景や経験ができると思います。

 

最短距離はみな同じような道ですが

まわり道は百人百様のバリエーションがあります。

 

そんな数えきれないまわり道を歩いた末に

「この人に頼みたい」と言われるクリエイターになれるんだと思います。

 


ご講演のあとの懇親会も遅くまで残っていただきありがとうございました!

またtuiiさんをお呼びできるようホワイトベースも頑張って続けていこうと思います!

 

tuiiさん本当にありがとうございました!

 

■ 対対/tuii
website https://tuii.design/

Instagram https://www.instagram.com/tuii_info/?hl=ja

tuii books https://www.instagram.com/tuii_books/

 

野田陽介

小卒系フリーランサー。たくさん本を読むと頭が良くなると思っている。 あと、肩幅と収入は相関関係があると信じており、日々鍛え続けている。 最近はwebデザイナーのはずなのに、ブロガーと思ってる人が多い 自社サイトのブログで好き勝手ブログを書きまくった結果 「妖怪チ◯ポ」と「親戚のおじさん」で上位検索されるようなった。

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